酒税法では、アルコール分1%以上の飲料、粉末を溶かしてアルコール分1%以上になる粉末酒が酒であるとされているので、法律的にはノンアルコールビール0.00%はお酒の定義から外れており、その他の低アルコールビールテイスト飲料も1%未満であればお酒ではないことになります。クリスマスシーズンに見かけるシャンメリーなども「アルコール1%未満」と書かれてあります。
しかし、子供にノンアルコールなのに何故飲んではダメなのか聞かれた時、即答できない大人や、ノンアルコールビール等を子供に飲ませることに躊躇する方も多いと思います。
未成年の子どもがいる男女に対し、ノンアルコールビールを「何歳ぐらいから飲んでいいと考えるか」と尋ねたところ、最も多かったのは「20歳以上」で約36%。以下「大学生」約32%、「高校生」約17%、中学生、小学生は各約6%ずつありました。
アルコールが入っていないので、未成年者が飲んでも法的に問題がなく、また飲ませてはダメといえる積極的な理由がないことにより、未成年でもノンアルコールビール等を飲んでもよいという意見があったようです。また子供の実際の飲酒のストッパーになりうるとの意見もありました。
ノンアルコールビールでも20歳以上になってからが良いとの回答した人の理由は、未成年のうちから飲酒の習慣をつけることへの疑問や、本物のアルコールへの関心を高める危険性や、大人と子どものけじめをつけるべき、などが多かったようです。
しかし実際、ノンアルコールビールの味は正直子供には美味しくないものでしょうから、継続して飲み続ける子供は少ないのではないでしょうか。缶チューハイ風味の中には甘くてジュースと変わらないようなものもあるので、親としては積極的には飲ませたくない気がしますが。
発売元の企業の姿勢はというと、ビールテイストのノンアルコール飲料は、そもそも飲酒運転の撲滅を目的として二十歳以上に向けて開発しもので、子どもが飲むと飲酒のきっかけになる恐れがあるので「未成年者は飲むのをやめていただきたい」というものでした。
他のノンアルコール飲料を発売している各社とも、小売店に対して、清涼飲料水ではなく、酒類のコーナーに陳列するよう要請したり、飲食店のメニューでは、酒類の欄に記載するよう求めたりしています。
実際に子どもがノンアルコールビールを飲むことが、そのまま飲酒につながるのかどうかは疑問ですが、ノンアルコールビールを飲んでいた子供が、背伸びして今度は本物を飲みだす可能性が全くないとはいえません。
しかしやはり一律に禁止するのではなく、この子なら飲ませても大丈夫か、普段の子どもとのかかわりを大事にして、各家庭で判断することが必要なのではないでしょうか。
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