現在、少子化に伴い、子供一人あたりにかける費用は逆に増えている傾向にあるようです。現代の子供の2人に1人は習い事をしており、4人に1人は2つ以上の習い事をしているそうです。英語・英会話も例外ではなく、「習い事ランキング」ではスイミング、ピアノについで第3位と、両親の英語教育への関心の高さがうかがえます。
それでは、幼少のころから英語(英会話)を習っていれば、将来は英語がペラペラに話せるようになり、英語を活かせる仕事につけるのでしょうか。
答えはNoです。私は7歳のころから中学1年頃まで英会話を習っていました。1回に45分〜60分のレッスンを週に1回受けていました。私は子供のころから言葉にとても興味があり、英語の教室に通うのをとても楽しみにしていました。そのため、中学での英語のテストはほぼ満点でしたし、小学校を卒業するころにはその英会話スクールのコースを全て終了してしまったので、大人向けの英語の教室へ移ってはと勧められました。私は小学生のころにアメリカに1か月ホームステイをしましたし、留学もし、現在は英語を活かす仕事に就いています。
ところが、私には妹が二人おり、私が習っていたからという理由でほぼ自動的に妹二人も英語を習い始めました。妹のほうがスタートした年齢は早かったくらいです。しかし、二人とも長続きしませんでした。明らかに姉と一緒に習わされているといったかんじでした。そのため、二人とも英語の成績は真ん中くらいで、今も英語には苦手意識があります。
このように、同じ親の元で育ち、同じような環境にいたにもかかわらず結果はまるで違います。ようは、本人の向き、不向きなのです。興味を持てないことに人は熱心にはなれませんし、熱心に打ち込めなければものにはなりません。
確かに、早いうちから英語に触れたほうが耳は慣れます。でも、もしお子さんが楽しんで英語のレッスンを受けられないのであれば、残念ながらお金と時間の無駄です。よりお子さんにあった習い事をさせてあげたほうが賢明です。
また、週に1時間英語に触れているというだけでは正直結果は期待できません。たとえば家でも英語の音楽のCDやDVDを親子で視聴したり、日常会話を英語にしたりしなくては、あまり定着しないと思います。毎日英語に触れていることが重要だと思います。子供は理屈で覚えるわけではありませんので、一番は楽しみながら英語に触れ続けることです。
英語を話せるという自信や、英語を話すことは楽しいとお子さんが思えれば、将来英語が身につく可能性は非常に高いです。英語が身につけば、英語が必要な仕事も選択肢に加わることになりますので、よりお子さんの将来に選択の幅が広がることにはなるでしょう。