なかなか妊娠しない女性に共通している特徴は、
冷え性
です。
しかも、夏は汗っかきなのに冷え性という隠れ冷え性の人もおり、なかなか妊娠しない理由が冷え性であることに気づいていない人も多いみたいですね。
冷え性は妊娠しにくい原因・理由
妊娠というのは、受精した卵子が着床することからスタートしますが、冷え性がひどいとそもそも排卵しない、ということを知っていますか?
冷え性の人はホルモンバランスが乱れ、卵巣に十分な血液・栄養が巡りません。卵子を作るにはこれらが十分に揃っていないといけません。野生の動物でも栄養失調、もしくは動物園などで野生の環境と違う気温で生活していると不妊になるのと同じです。
つまりいくら妊活を頑張ろうが、卵子が出てこないのでどうしようもないのです。
そして排卵があっても、今度は着床しにくくなります。冷え性は子宮の動きが鈍くなるからです。
子宮は自分の力で動かせるものじゃありません。流れこむ血液と栄養によって維持されています。冷えると子宮への供給が鈍くなります。当然子宮は鈍感になり動きも鈍くなり、受精卵があっても、「今のままじゃ流産する!」と着床を拒んで輩出してしまいます。
男性も冷え性で不妊になる
同じく男性側の不妊原因に冷え性も増えています。
男性側の場合はストレスが主な不妊原因ですが、ストレスからくる冷えも不妊を加速させています。
男性の場合は精子を作ってくれさえすれば、あとはEDでもなければ妊娠原因はクリアできますよね。
ただ冷え性はやはり自律神経とホルモンバランスに多大な影響を与えます。なので無精子症や精子の数が異常に少ない、動きが弱いという症状になってしまいます。
特に男性はお酒を飲む人に隠れ冷え性が多いです。ビールなんかは一番お腹を冷やしますからね。そして暑がりの人が多く、クーラーなどに当たりすぎたり、薄着しすぎて隠れ冷え性になっていることも多いんです。
仮に妊娠したとしても冷え性は油断できない
仮に奇跡的に妊娠できたとしましょう。でも冷え性が全く改善されていないのなら、それは流産、未熟児などのリスクが高まります。
冷え性ということは子宮に十分な血液と栄養がいかない状態なので、健康なお母さんの母体より、ある意味赤ちゃんにとっては環境が悪いすみかということです。
悪く言ってしまえば、いいベッドで寝かせてあげているか、ガタガタしたベッドで寝かせているかといった違いです。
それに赤ちゃんに血液と栄養が持っていかれるため、母体はさらに栄養が偏り、ホルモンバランスももっと乱れて冷え性症状が加速します。妊娠中の体調管理にも影響が出てくるため、冷え性という自覚があるなら、妊娠のためはもちろん、妊娠後も意識して対策しましょう。
女性の冷え性原因は筋力不足がほとんど
男性の冷え性はお酒だったり冷房だったり外敵な原因が多いのですが、女性の冷え性で圧倒的に多いのは筋力不足です。
男性の方が筋肉量が多いのは当然ですが、筋肉量が多いとそれだけ体内からの発熱量が増えるのです。
また臓器が男性のほうが大きいというのも同じ理由です。臓器は24時間動いていますよね?ということは、使用中のスマホの裏が熱くなるように、体の臓器も熱を発しているんです。
かといって臓器は大きくできないし、そもそも冷え性になると臓器の動きが鈍くなります(だから胃腸が動かなくなって便秘になる)。
なので、できることといったら筋力をつけることです。
しかし問題があります。
女性は男性のように筋肉がつきません!男性ホルモン量が少ないので当然なんです。これは。
ジムやホットヨガで妊娠できた女性が多い
冷え性の人で妊娠できた!という女性でよく聞くのが、普段より体を動かしていたら自然に妊娠できたというケースです。
これで冷え性自体が完璧に改善されたわけでもなかったのですが、なぜか妊娠できたのです。
二人目を欲しいと思いだした時期から、また妊娠しない時期が続き、気分転換にまたジムやホットヨガに通いだした。そうしたら2ヶ月くらいでまた妊娠したというのです。
血流がアップした
普段体を動かすことが少ない女性は、軽い運動をちょっとやっただけで劇的に冷え性が良くなることが多いです。
ジムに行って軽く筋トレしたり、ホットヨガにいって普段動かしていない筋肉を動かすだけで驚くように体がぽっぽしてきます。
使っていなかった筋繊維が基礎代謝をアップさせた
筋肉が多いほうが基礎代謝が高くて発熱量も多くなります。相撲取りが暑がりなのは、脂肪の裏に筋肉がたくさんあるからです。
女性の場合男性ホルモンが少ないので筋肉は鍛えても大きくなりません。
しかし、ホットヨガみたいなゆっくりした動きでも、今まで使っていなかった筋肉が動くと、使用していなかった筋繊維が動き出します。すると筋肉量は変わっていないのに基礎代謝が高くなり、体内体温が上がってきます。
もちろん血流も良くなってきます。
しょうがは加熱したものじゃないと効果なし
冷え性の人が温まると人気なのが生姜です。
ただ生しょうがは体を温める成分がないので注意。加熱したものじゃないとポカポカ効果はありません。
しかし妊娠しにくいほどの冷え性を改善させるような期待は禁物。冷え性で動くのも億劫な人が生姜パワーで動けるようになり、いろいろ試せるようになって冷え性が改善されるというのが理想ですね。
赤血球を作る栄養を補うこと
体のめぐりというものは血液が大事です。その血液の中で酸素を運ぶ赤血球が特に大事です。
女性の場合、鉄分が血を作るのいいというのは知っているでしょうが、赤血球を作るのに欠かせない栄養は鉄以外にもあります。
それが葉酸です。
葉酸は妊娠3ヶ月までに1日400μg摂取することが厚生労働省によって推奨されているビタミンです。この葉酸は赤血球を作るのに欠かせない栄養で、冷え性になりやすい女性には不足しやすい栄養です。
葉酸摂取の注意点
葉酸は赤ちゃんを健康に生むために必要というイメージもありますが、大事な血を作るためにも不可欠です。
葉酸は主に緑色の野菜に多く含まれています。
- ほうれん草
- 芽キャベツ
- あさつき
- パセリ
- 枝豆
- 春菊
などなど。
そして葉酸は熱に弱い、そして水に溶ける水溶性ビタミンであるため、生で食べるのが最も効率よく葉酸を取れます。
しかし、生でこれら野菜を食べると体が冷えます。
確かに火を通さないほうが葉酸は多く取れますが、その分芯から体を冷やすことになり冷え性をひどくしてしまいます。それだと一体何のための葉酸補給なのか分かりません。
あまりグツグツ似たり、長時間焼いたりしなければ失われる葉酸量はそこまで多くありません。ただ、1日400μgをとり続けるのは献立に工夫がいるでしょうね。
冷え性で妊娠しにくい場合の対策まとめ
- 体を冷やすような服装・食事は控える
- 軽くでいいから続けられる運動を始める
- しょうがは加熱したもの(ただしこれだけでは無理)
- 血を作る栄養をしっかりとる(鉄分と葉酸)
特に葉酸は妊娠発覚後から取り始めるママが大半なのですが、本当に葉酸が必要なのは妊娠して3ヶ月以内です。
冷え性で妊娠しにくい人が血のために取る葉酸は、当然妊娠発覚以前から飲み続けることになるので、赤ちゃんにとっては最高のタイミングで葉酸を取り入れることができます。
普通は妊娠発覚後に意識する栄養なので、自然と必要な時期に葉酸をちゃんと取り入れられるのは、ある意味冷え性女性のメリットと言えるかもしれませんね。