自己所有のマンション、土地建物。
このまま保有していたほうがいいのか?それとも売却したほうがいいのか?
決断できずにいつまで保有していると、あの時売っておけば良かった…と後悔する可能性が高くなります。
マンションは新築10年を迎えたら売りどきに入る
購入後何年くらいで売却したら一番損しないのか?
マンションの場合はだいたい新築10~15年くらいで売却すると損をしにくいです。
なぜかというと、この年数になってくると大規模修繕工事が必要になり、管理組合で毎月の修繕積立金が何倍にも大幅アップになる決定がされることがよくあるからです。
これは新築マンションの場合、ほぼ全てのマンションにおいて、当初の修繕積立金では少なすぎるからです。
特に東京オリンピックを控えた安倍政権下の経済状況では、土木建築の人材不足が激しく、修繕工事の費用がうなぎ登りになっています。
新築当初の予定より遥かに工事代金が上がっているため、とても当初の修繕積立金では足りないのです。
するとどうなるか?
もちろん住んでいる人は負担が増えるのですが、この時点で売ろうとすると、本体価格は下がらなくても修繕積立金が非常に高いマンションということが外に分かります。
なので、売ろうとしても修繕積立金で敬遠されてしまい、なくなく本体価格を下げないと売れないことになります。
売りどきを逃すと本体価格を下げても売れなくなる
本体価格を少し下げれば売れるのでは?
と思うでしょうが、不動産購入者の心理としては、購入を現金で買うにしてもローンを組むにしても、この先10年スパンで毎月の出費が気になります。
なので修繕積立金が本体価格に対してわずかであっても、それが毎月何年とかかり続けると思うと、多少の本体価格値引きでは購入意欲が湧いてきません。
それだったら、新築マンションのほうが魅力的に見えてしまうんです。例えその表示された修繕積立金が安すぎて、後々倍以上に高くなることがあったとしても、やはり毎月の出費が少ないということに大きな魅力を感じてしまうんです。
そのため、マンションの場合はモタモタしていると売りどきを確実に逃します。
少なくとも、もう新しい住まいを購入したり借りているなど、住む場所が他にあるのなら、売るかどうかは別にして、早く今の相場を知っておくべきです。見積もりでも取れば現状が分かります。
もし各社で見積もり売却査定額にばらつきがある場合、既に中古マンションとして敬遠される域に入りかけているということ。やはり売れやすい物件は各社で査定額に大幅な差は付きにくいからです。
タワーマンションは売りどきがあっという間に過ぎ去ることも
タワーマンションなら値崩れもしなくて売りどきは失いにくいんじゃないか?
タワーマンションが今人気ですが、実はマンションの売りどきという意味では、タワーマンションは早い方に越したことがありません。
確かにタワーマンションは人気で高級感があるものが多いですが、抱えている問題は非常に多く、新築後10~15年たたずに、売却価格が大幅に下落して大損する可能性があります。
その理由ですが、とにかく状況が悪すぎるんです。
まず東京オリンピック。
これが終わると不景気が訪れると言われていますが、その真偽はともかく、確実に不動産の売却価格は落ちると見られています。今現在、タワーマンションの人気とともに外国人投資家の購入が目立っているため、最高潮に達する五輪景気とともに否が応でも一斉にタワーマンションの売却が加速します。
一斉に売りに出されると予想以上に値崩れが起きます。
そしてその頃には修繕積立金の問題が発生します。しかもタワーマンションは超高層のため通常のように足場を組んで工事ができません。そのため修繕積立金は多額に登ります。
居住者が多いから大丈夫だろうと思うかもしれませんが、タワーマンションの住居者の3割が管理費さえ未納という物件もあり、多種多様な人が身分に合わない購入をしてしまっている、もしくは中国人など文化が違う、ルールを守らない人たちによって、想像以上にタワーマンションの内部は問題を秘めているのです。
それが10~15年を待たずに一気に到来して価値が下落することがあります。タワーマンションは建て替えも利かないため、売りどきは通常より早め早めで思っておかないと人生の計画が大幅に狂うことになるでしょう。
購入時の価格が高い=売れやすいとは限らない
購入時の価格が高ければそれなりに高く売れやすいのでは?
最初が高ければ売る時も高い。これは間違いです。
特にタワーマンションの場合、タワーマンションという名前だけで高値がついている物件が多いのです。
特に気をつけたいのは立地。
東京が特に顕著ですが、二子玉川のタワーマンションなんかは不動産に詳しい人間に言わせると、明らかに新築価格が高過ぎるということ。なぜかというと川沿いの低地。低地で川沿いというのは、通常の一戸建てやマンションだったらあまり高価値にならない条件です。
同じく中目黒もそう。ここも谷底の地形。地元の人間なら知っていて不動産購入に関心が起きにくいエリアです。それくらい立地の高低環境というのは大事。
それがいざ中古になると、タワーマンションという雰囲気も影を潜め、新築の時よりシビアに物件価値、立地を見られます。そうなると厳しく、修繕積立金の問題も迫っているとなると売りどきは遥かに前だったということになります。
一戸建て・土地建物の売りどきは旬が短い
一戸建てや土地は売りどきが長いのでは?
マンション、特にタワーマンションに比べると一戸建てや土地の売りどきは長く続きます。
ただ、マンションと違って人がいないこと、住んでいない、売りに出されていることが公に出続けるため、売りどきを逃した時の被害は甚大です。長く売れないということはそれがさらに悪条件となり、誰も問い合わせもしない状況になるからです。
やはり不動産は人が使ってないと傷みやすく雰囲気が悪くなります。
マンションは外からそれが分からないのでいいのですが、一戸建てや土地は露骨です。
一戸建てや土地の場合は、売りどきがいつか?を探るのではなく、今いくらくらいで売れるのか?これをすぐに知ることです。
こんな金額なの?と落胆する人もいるでしょう。
でも、それを知った瞬間が売りどきになります。
なぜなら、そう落胆したということは、それだけ売れづらい物件だということ。いち早く売却に向かわないと、ジリジリと売れない物件へと変貌していくからです。