経済的負担の限界がくる不安
不妊治療はどうしても子供がほしいという思いから始められるのは当たり前でことです。子孫を残したいというのは人間の本能なのですから当然です。でも、一方で不安が伴うのも現実です。
では、不妊治療を開始するとどのような不安が生じてくるのでしょうか。実際に不妊治療をした経験のある方に聞いてみるといろいろなことがわかってきました。
まずよく言われるのが経済的負担に対する不安です。不妊治療は高額な医療費がかかることで有名ですので、経済的に続けられるのだろうかという不安を抱く人が多いのです。いざ不妊治療を始めてみたもののあまりにもお金がかかるので途中で断念するという例があるのです。
特に体外受精などは健康保険適用外ですので非常に高額になってきます。せっかく子供を作ると決意して不妊治療を開始したにもかかわらず経済的な理由で断念せざるをえないのは非常に残念なことです。
ただ最近の話ですが、不妊治療の保険商品の潜在的な需要があることから金融庁が解禁をしたようです。保険に加入することにより経済的負担について心配せずに治療を受けられる社会的な環境は整いつつあります。これは国の少子化対策の一環ではないかと考えられます。
不妊治療を始める人の不安として一番大きなものは、「本当に子供はできるのだろうか」「いつまで不妊治療を続けるのだろうか」というものだそうです。これは実際に治療した人に言わせると「光の見えないトンネル」に入ったようなものだそうです。
この不安を解消するには、経験者の方と何らかの方法でコンタクトをとりアドバイスをしていただくのが最善の方法です。
夫婦の人間関係が悪くなる不安
不妊治療というのは治療自体が非常に大変なものであることを知っている人は多いと思います。ただこれはなかなか表には出てこないためわかりずらいのですが、人間関係が悪くなるという危険性もはらんでいるのです。
不妊治療と人間関係とどのような関係があるのかと思う人もいるかもしれませんが、実際に私も聞いたことがあります。まず、女性の場合ご主人の親との人間関係が悪くなるケースがあるようです。
具体的には、「孫が生めない嫁」などという酷いイビリをするということもあるようです。これはちょっと極端な例ですが、不妊治療が長期化してうまくいかない場合には人間関係がギクシャクするみたいです。
当事者にとっては非常にデリケートな問題なのですから、やはり周囲の人間は温かい目で見守ってあげてほしいものです。
人間関係ということでは、当事者同士つまり夫婦の関係が悪くなるということもあるようです。これは不妊治療がうまくいかなくて長期化した場合によく聞く話です。私もこの話は実際に聞いたことがあります。
結婚してから数年経過しても子供ができないので、不妊治療を開始したけど成果はいっこうに見られない。すると、夫婦仲もギクシャクしてくるというパターンです。たいていの場合、男性の方が女性を責めるようです。
これは女性としては耐え難いことであると思います。確かに子供がほしいと思うのは人間の本能であります。しかし、結婚は子供を作るためだけにするものではありません。ぜひともパートナー同士で思いやりの気持ちを持ってほしいものです。