ワンルームに引っ越した際、ネット回線は居住者が各自契約するタイプだった場合。
選択肢としては以下のとおり。
- フレッツ光
- その他光回線(nuro光など)
- WiMAX
- イーモバイル
- ヤフーWi-Fi
- スマホでデザリング
基本候補は以上。
では、ワンルーム居住者としてはどれがいいのか?
ワンルーム居住者の特徴から見たメリット・デメリット
1.2~3年で引っ越すかもしれないならフレッツ光は注意
ワンルーム居住者は学生、単身者の他、家族がいるけど単身赴任という人もいます。
そのため、一般的な家族2人以上が暮らすような家庭環境の人より、引っ越しが早い時期にやってくる可能性があります。
学生なら短大で2年、4年制だと4年です。
もしくは、ワンルームなど出入りが激しいマンション、アパートの場合、隣室などのご近所さんにトラブルを起こす人がいる可能性も度々あります。
そんな場合、予定になかったけど引っ越すということもありますよね。
そこで考えた場合、フレッツ光などの固定回線は若干のリスクがあります。
初回の工事費用が無駄になる
引越し先でもフレッツ光を使う場合の手続きが面倒
解約する場合は、5000~3万円の違約金がかかることがある
といったものがあります。
逆にWiMAXなどのモバイル回線は日本全国、電波エリア内なら持ち運び自由なためこれら問題が一切ありません。
また違約金くらい気にしないというのであれば、何も気にする必要は当然ありません。
2.女性の一人暮らしの身の危険リスク
最近、引越し業者の人が引越し先の荷物から個人情報を盗み出して、その住人の女性にLINEで連絡を取ろうとしたり、Twitterでプライバシーに関わる情報を勝手に公開する事件があります。
これは引越し業者に関わらず、室内に入る他人の数が増えれば増えるだけリスクは当然高まります。以前はアルバイトじゃなければ安心というのがありましたが、最近は関係なくなって正社員でもこのようなトラブルを起こしています。
そう考えると、室内での回線工事が必要となる固定回線(フレッツ光、nuro光など)は、どうしても室内に誰かをあげる必要があります。そしてその作業員はほぼ間違いなく男性です。
これを気にするならモバイル回線(WiMAXなど)にしておいたほうが無難です。
もしくは、男性の友人や彼氏などに部屋に一緒にいて立ち会ってもらう。男性物のグッズを玄関や部屋に置いて、一人暮らしではないことをアピールするといった努力をするといいでしょう。
昔はこんなことを考えていたら自意識過剰だと言われましたが、最近ではそれはむしろ普通くらいの世の中になっています。
3.毎月の費用
ワンルーム居住者には若い世代の人が目立ちます。
そうなると気になるのが毎月の出費。
フレッツ光はマンションタイプなら意外に高くなく、大体3,000~4,500円ほどで収まります(プロバイダやマンション戸数で変わります。他の光回線も似たような金額です。
WiMAXの場合は、最初は多少安いのですが、2年間の平均月額で見ると、月額データ制限がないプランだと4,300円ほど。月額上限(これを書いている時点では7GB)があるプランだと3,700円ほど。
このように見ると、フレッツ光は高いというイメージがそうでもないことが分かります。ただ初期費用がフレッツ光で工事代が1~2万円。WiMAXは無料~3,000円ほどと違いはあります。
そしてWiMAX等のモバイル回線は自宅以外でも使えるのがポイント。
スマホの通信料がいつも上限を超えてしまい速度制限がかかるような人は、WiMAXのルーターを持ち運べば上限のない高速通信を持続できるようになります。
この価値を月額料金に当てはめると、実質は半額程度に考えてもいいのかもしれませんね。
目立つ固定回線(フレッツ光)のデメリット~メリットはないのか?
1.安定した通信速度・品質が「得られやすい」
モバイル回線というのは携帯の電波と同じで、ダメな場所はダメ。しかも、ちょっとした移動で急に電波が弱くなるということもあります。
その点フレッツ光などの固定回線は有線で部屋まで引き込むため、室内で無線に変換してもまず問題は起きません。ワンルームなので部屋中に快適な無線電波が届きます。
その点WiMAXなどのモバイル回線の場合、ワンルームであっても立地条件によっては、ルーターを窓に近づけないと満足いく速度が出ない場合もあります。
ただフレッツ光などは特にそうなのですが、固定回線だから確実に「速くて安定している」わけではありません。
フレッツ光自体の回線は早いものの、マンションなどの集合住宅の場合、1本の回線を各部屋で共有するため、ヘビーユーザーがいると他の部屋の人の速度に影響が出ます。
また、プロバイダという接続業者をいくつも選べるのですが、この業者の混み具合によっても大きく変化します。
フレッツ光などは100Mbps以上の速度が安定して出るものですが、夜の混みあう時間帯だと0.3Mbpsなんていう大昔の速度みたいになる環境の人もいます。
なので、安定した通信速度・品質がWiMAXなどより「得られやすい」の確かですが、100%確実なわけではありません。
2.FPS・格闘ゲームなどのシビアな反応が必要なゲームには必須
バトルフィールドやコールオブデューティーといった銃で相手と撃ち合うゲーム、格闘ゲームのストリートファイターシリーズなどは、60分の1秒で勝負がで決まるほどシビアです。
そのため、WiMAXなどの通信品質(正確にはPING数値。低いほど優秀)が安定しにくい無線通信の場合、対戦中にラグ(操作に対して画面の反応が遅れる)が発生して勝負にならないこともあります。
アンドロイドやiPhoneなどのスマホ対戦ゲームは無線が当たり前なので、WiMAXでも全然大丈夫なのですが、先に上げたゲームの類は、プレイ自体は可能なものの勝負では不利になってしまいます。
ではWiMAXなどのモバイル回線のPING値が高いのかというと、フレッツ光などの固定回線とそれほど変わりません。
ただ、そのときそのときの瞬間ではかなり数値が上下していることがあり、そのためキャラクターの反応がズレてしまうことがあります。
そのため、PCやプレイステーション、XBOXなどでガチの対戦ゲームをやる人は、ほぼ間違いなく固定回線一択になります。
3.ひかり電話・固定電話回線が持てる
ワンルームマンションの居住者は固定電話を持たない人が多いです。携帯だけでいいと。
最近だと格安SIMで契約し、LINEやスカイプだけ、もしくは050などの通話アプリの電話番号しか持っていない人がいます。
そのため需要は少ないとは思いますが、フレッツ光はひかり電話という固定電話回線が簡単に契約できます。
基本月額は500円で通話料も安め。
今までの固定電話回線のような複雑な手続きがなく、フレッツ光さえ入ってしまえば簡単に固定電話回線が手に入るメリットがあります。
中にはビジネス、商売などで固定電話回線やネットFAXではない通常FAXが必要という人もいるでしょう。そんな人の場合、モバイル回線+固定電話回線の契約より、フレッツ光で統一してしまったほうが安くなります。
4.高層マンション・タワーマンションでも関係ない
ワンルームマンションの場合は当てはまらないことが大半ですが、WiMAXなどの無線通信の場合、階層が高い部屋だと電波が届きにくくなります。
WiMAXの電波発信基地がどうしても地面に近い位置にあるからです。
タワーマンションでも通信はだいたい可能ですが、低階層より速度は落ちるのが普通です。
その点フレッツ光などは有線のため影響を受けません。やはり周りの環境に影響されないというのが固定回線の大きなメリットですね。
私はどっち?パターン別ワンルームのネット回線選び
1.自宅でPCを使いたい
PCを使う目的次第です。
普通のネットを見る程度の利用ならフレッツ光等、WiMAX等、どちらでも問題ありません。
ただWiMAXなどのモバイル回線の場合、ノートパソコンではなくてデスクトップパソコンの場合、無線子機が最初から付いていないことが多いです。
その場合、無線子機を購入して付けるか、LAN端子があるモバイルルーターからLANケーブルでPCと接続する必要があります。
2.難しいことが分からないから簡単に済ませたい
簡単ならWiMAXなどのモバイル回線です。
申し込んだら端末が届きます。設定は簡単。後は毎月支払うだけ。
固定回線の場合、申込手続きから工事完了までちょっといろいろありますが、別に難しい訳ではありませんよ。ただ苦手な人には重荷に感じるかもしれませんね。
3.急いでいる!早くネット回線を引きたい!
これはモバイル回線が圧倒的に早いです。
申し込んで2~7日ほどで使えるのが一般的です(ただしクレジットカード決済の場合。引き落としだと手続きの分日数が延びます)。
逆にフレッツ光などの固定回線の場合、申し込んで1週間で使えるようになるのはほぼありません。だいたい1ヶ月は見ておいたほうがいいです。空いている時期で、さらに業者が暇なら2週間とかもあるのかもしれませんが、だいたい思っていたより時間がかかります。
特に引越しシーズンの3月、4月になると激混みになります。予め早めに工事希望日を予約しておかないと、引っ越したはいいけど高速ネット回線がないということに。
4.出費を節約したい
スマホで動画とか結構ヘビーにパケット通信しているなら、WiMAXなどのモバイル回線を使うことで節約できる可能性があります。
自宅や外出先でのスマホによるネット通信を、できるだけWiMAXに担当させることでドコモ、au、ソフトバンクといった電話会社のパケット通信プランを低額に変えることができます。
あくまで自宅に電話会社の契約以外のネット回線が必要な場合のみ意味があることですが、比較的高いとされる電話会社のパケット代節約は結構大きな出費削減となります。
5.固定電話の番号が必要
迷いなくフレッツ光でしょう。
単純に固定電話回線を申し込んでも2,000円くらいかかります。
フレッツ光ならプラス500円なので、自宅にネット回線をと考えているならこっちのほうがお安いですね。
6.反応命!なネット対戦ゲームをしたい
これもフレッツ光やnuro光などの固定回線一択。
WiMAX等だとPING値に現れない不安定具合があるとされています。
対戦マッチングで自分の通信状況が表示されるので、状態が悪いことがバレるとキック(対戦拒否)されます。
7.カフェで仕事、ノマドしたい
スターバックスやサンマルクカフェ、マクドナルドやモスバーガー…
そんなカフェでノートパソコンやタブレットを開いて格好良くお仕事!
そんな姿を自分で実現したいならWiMAXなどのモバイル端末が役立ちます。
こういったカフェには無料のWi-Fiがありますが、仕事で使うとなるといざというときに遅かったり、時間制限が1時間だったりと使い勝手に問題が目立つことも。
こういったビジネススタイルをしている人の多くは、だいたいWiMAXなどのモバイルルーターを愛用していますね。
WiMAXを選ぶならここが選ぶポイント!
1.通信品質はほぼどこも同じと思っていい
フレッツ光はプロバイダによって通信品質が大きく違います。
しかし、WiMAXの場合は大きな差は感じにくいとなっています。差がないという説もありますが、差が生まれる可能性はあるだろうというのが有力。
ただ少なくとも、フレッツ光のようにプロバイダによって30Mbps以上の差が出ることは普通ありえないようですね。
なので、So-netやBIGLOBEなどの申込先が複数あっても、速度品質において選ぶことはあまり意識しなくていいということです。
2.月額料金もほぼ同じ
月額料金もほぼどこも変わりません。
2,000円代のところもありますが、必ず期間限定でずっとその価格というわけではありません。
そしてそれくらい安い月額プランの場合、キャノンデーがないか非常に低額です。
そこで、最低契約期間となっている2年間で支払う総合金額を比較すると、
「高い月額料金-キャッシュバック金額」 < 「安い月額料金」」
となるパターンのほうが多いです。
なので、月額料金が安いから必ずしも得するとは限りません。どっちでも2年以内の解約は違約金がかかりますし、2年間の総支払額で比較するとどっちが得なのか分かります。
しかし、キャッシュバックを受け取り忘れるリスク。そして、2年以内に違約金を払ってでも解約する場合、キャッシュバック金額を受け取る前に解約するのかどうかのタイミング次第で(だいたい10ヶ月~13ヶ月後に受け取れる)、月額料金が安いプランのほうが違約金を含めた解約時点での総支払額が低くなります。
月額料金に関してはこの点と、単純に月額の支払額を抑えたいかどうかの違いと思っていいでしょう。
3.解約違約金もほぼおなじ
WiMAXの場合に限らず、ネット回線の場合はほぼ2年以上の契約を条件として大幅な割引があります。
WiMAXの場合はこの割引が非常に大きく、それを適用しての申し込みが当たり前です。
そのため、最低1年や2年といった継続使用期間があり、それを待たずに解約すると違約金がかかります。これはどこも同じ。
なので、どこの申し込み先が解約の際にお金がかからないというのは探しても仕方がありません。
4.端末もほとんど差はなし
WiMAXの端末は定期的に新型が出て性能が良くなっています。
薄型で小型。バッテリー持ちがいいなどいろいろ進化しています。
この端末はどこの申込先も最新のものを用意しているのがほとんど。なので、端末が新しいところで申し込もうと探す手間もありません。
ただ、自宅でPCに有線で繋げて使う場合は、端末にLAN端子があるもの(充電台・クレードル)を選ばないといけません。
また、持ち運びを一切しないのなら、据え置きタイプの家庭用端末もあります。こちらはモバイル端末より電波が強力で使いやすくなっています。ただ部屋が狭いワンルームマンションの部屋には無用の長物とも言えますね。
5.申込先の大きな違いはキャンペーン内容
結局、WiMAXを選ぶ際はキャンペーン内容で比較するのが普通です。というかそこしかありません。
となると、あまり聞いたことがない会社は知名度をカバーするためにキャンペーン内容がいい…と想像しがちですが、フタを開けてみると実際は老舗のSo-netが一番いいことが多いです。
金額だけにこだわればGMOが一番高いのですが、ここはSo-netの実績を加味した安心感があるため、キャンペーン内容を比較してもSo-netが選ばれることが多いですね。
主なキャンペーン内容は現金キャッシュバックが一番人気。この金額の大きさで選べばいいでしょう。
中にはタブレット端末などの商品によるキャッシュバックもありますが、その商品を買った場合の代金換算で考えると現金のほうがお得ですね。
6.ギガ放題は毎月変更可能
WiMAXは月間7GB(2016年4月時点)の制限があり、それを超えると速度制限がかかります。
しかしギガ放題というプランに入っていればその制限がありません。
月間7GBというと結構ヘビーな使用量になりますが、動画を頻繁に見たり、PCゲームや映画などのダウンロード、ストリーム再生をする人は便利なプランです。
このギガ放題とノーマルプランの差額は約700円です。
これは毎月変更できるため、最初はノーマルプランで節約。来月は映画をいっぱい見るからギガ放題にしておく、というカシコン選択も可能です。
フレッツ光・nuro光などを選ぶ際のポイント!
1.地域によって加入できないサービスがある
フレッツ光はNTTなので日本全国で加入できます。
回線品質がいいと話題のnuro光は関東圏のみ。eo光は関西圏のみ。au光は基本全国だけど一部地域除く…
といった具合に、各地域ごとに入れるサービスが違います。
2.価格だけで選ばない
WiMAXは基本的に申込先で回線品質に差はほとんど出ませんが、フレッツ光などの固定回線はかなり差が出ます。
ただそれも、地域によって大きく変わります。
と入っても、月額で見ると各社それほど大きな差はありません。
日本全国のサービス全体で比較すると違いはかなりあるのですが、地域ごとに入れるものが違うため、全国展開のフレッツ光とau光で比較した場合、auユーザーでもない限り特にどっちに加入しても大差はありません(auは携帯料金の割引が2年間ほどあります)。
3.プロバイダ有無に注意
フレッツ光やau光には、月額の使用料+プロバイダ料金がかかります。
プロバイダ料金は最安のBBエキサイト500円から1,200円ほどまであります。
しかし、nuro光やeo光といった独自系サービス回線の場合はプロバイダ込みなので表示されている月額料金だけです。
このプロバイダ料金を考えると、特に一戸建ては価格差が大きくなります。
しかしワンルームマンションだとそれほど大きな差になりません。
ただ、フレッツ光等は、プロバイダ料金が加算された値段なのかどうかはちゃんと確認するように。
4.部屋の無線化もできます
WiMAX等は無線。フレッツ光等は固定回線。
という認識で間違いありませんが、フレッツ光等でも部屋は無線化できます。
NTTから月額300円ほどでレンタルすることもできれば、Amazonなどで3,000~1万円程度で売っている無線ルーターを購入して取り付けることでも可能です。
5.マンションに申込先の回線が引かれていることが条件
マンションの場合、大元の光回線をマンションに引き込み、そこから各家庭に分配します。
そのため、住んでいるマンションにその回線が来ていないと申し込めません。
理事会などに要望を出せば新しく回線引き込み工事をしてくれることもありますが、その場合は一定の加入申込者が必要なので、一人だけで可能な問題ではありません。
ただ、2階か3階くらいの低層部分の部屋なら、マンションタイプではない一戸建てタイプで申し込める場合があります。
ただその場合は月額料金が1,000円以上上がります。その代わり各部屋との分配でないため、他の人の利用状況に左右されなくなります。
FPSやストリートファイターなどの格闘ゲームの場合、できるだけ一戸建てタイプの回線が有利とされています。それだけ回線品質が安定するからです。