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親としてできること、できないことを子どもに理解させる

将来はこんな子に育ってほしい。赤ちゃんを腕に抱いたその時からお母さんやお父さんの胸にはさまざまな夢や願いが浮かんできます。
それは社会的な成功であったり、スポーツや芸術での才能であったり、あるいは心やさしく、美しくというような人間性に対する願いかもしれません。

漠然とした希望から、赤ちゃんが成長するにつれてそれは具体的なものに変わります。
プロゴルファーにしたい、将来は医者にしたい、自然や動物を愛する人に育てたい。
願いが具体的になると同時に、親は「その為に何をしたらよいか」と実際的な行動に移ろうとします。

親もまた、子どもから育ってきたわけですから心の内では充分に「子どもは思ったとおりには育たない。親の夢とは違う道を進むものだし、それも当然だ」とわかっています。
あるいは親として「子どもの夢を叶えてやりたい」という願いを持つかもしれません。

そのどちらにせよ――親の夢にしろ子どもの夢にしろ――なんらかの親の助け、導きが必要になることでしょう。
そのときに立ち止まって、ぜひ考えてください。

子どもの将来は、親子で作るものだということ。親がなくても子は育つとは言いますが、それは極端な話であって、やはり親が子の面倒を見るのが正しく、健康的なことです。
そしてまた、それは子どもの人生である以上は親「だけ」が願いを押し付けることはできませんし、ごく小さいうちはともかく、親が子どもの腕をひっぱりつづけて、進むべき方向へ無理矢理むかわせることは最終的には不可能です。

親としてできること、できないこと。
してやりたいこと、許せないこと。

どんな道であれ、どんな夢であれ願いであれ、常に親としての姿勢をはっきりと子どもに示すことは大事です。できない理由はもしかしたら経済的な問題かもしれない。許せないことは、一般的な理由ではなく個人的な考えからくるかもしれない。
いずれにせよ、親のあり方、立ち位置、その心の内側を、子どもの成長と年齢に応じたやり方で明確に示し、教えてあげることはとても大切です。
それに対する子どもの気持ちを、充分に聞き、心に留め、互いの気持ちを話し合うことによって、時に挫折や迷う心をつなぎとめ、親子の絆を深めるのだということを忘れないでいてほしいと思います。

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