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乱暴な子も、おとなしい子も、それだけで悩まない

小さいお子さんというのは、その気質が極端に出る場合がけっこうありますよね。

たとえばうちの子の場合は、良く言えば元気いっぱいなのですが、時に興奮しすぎて場違いなことをしたり、はしゃぐあまりにお友達に乱暴な振る舞いを見せる時期がありました。

相手のお母さんに謝っても嫌な顔をされたりすることも多く(逆の立場になれば当然だとも思いますけど)、ずいぶん悩んだものです。

そんな話を当時の他のママ友にしていたら、逆に「おとなしすぎて悩んでいる」という人もいました。友だちの輪の中に入っていけない、誰に何をされても黙ってされるがまま、というのも、当人の親としてはそれはそれで不安なものです。

そんな時、かかりつけの小児科医の先生に言われたことがあります。

「じゃぁお子さんは朝から晩まで暴れまわって、家中を壊して回っているの?」

そう聞かれて、「今日一日、お子さんがどれだけ暴れ回ったか、ちょっと私に話してみてください、具体的にすべてね」と言われて答えながら、ハッとしたんです。

子供が乱暴な振る舞いをしたのは、その一日のうちわずか数回のことです。

しかも、そのうちの二回はわが家で、ヒーローもののDVD見ながら手許にあった新聞紙をばらばらにして飛ばしまくったのと、廊下にあったブロックを壁になげて遊んでいたこと。
お友達との関わりでは、公園の砂場でシャベルの取り合いをしたときに相手の子の体を押したこと。

そうして落ち着いて話していたら、先生に「まぁお母さん、その程度のことは普通でしょう。お母さんにとっては、相手のお母さんに謝ったり、言う事をきかない子を叱ったりで一日中そんなことばかりと思ったかもしれないけど、実際には一日中乱暴な子なんてめったにいないものですよ」と言われたんですよね。

悪いことをした時に叱ることは大事だし、必要です。やっぱり乱暴な振る舞いをしたときには怒らなくてはなりません。

でも、この子は将来犯罪者になるんじゃないかぐらいの勢いで子供の振る舞いを決めつけて悲観するのは違うんだなと思いました。
それはおとなしい子にも言えることです。
いくらおとなしい子でも、お母さんにはきっと何かおしゃべりをしていることでしょう。ひとり遊びのときに、お人形さんに向かって話しているのなら、それで充分その子には楽しく、満足しているのだからいいということなのですよね。

どうしてもお母さんはわが子の振る舞いだけを見つめてしまいます。でも時々、落ち着いて考えて、「まぁそれほどヒドイというわけでもないかも」ぐらいに思って、気を楽にしていいのだと思います。

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