妊娠中の女性の喫煙は様々なリスクがあると言われています。
例えば、流産、早産。低体重児の出産です。
その中でも流産は胎児が生存できない状態です。
流産リスク
22週以前に分娩が起こってしまうことが流産の境界とされています。
その場合胎児の体重は500g前後にしかなっていない為、助かる確率は非常に低いのです。
流産は妊娠した女性の約10〜15%に起こると言われていますが、その原因は様々です。
流産に関しては様々な原因があると言われており、確実な原因を知るのは難しいようです。
その中でも、妊娠したあとの妊婦の行動や摂取したものが胎児に影響する場合と、卵子や精子の時点で染色体になんらかの以上が起こり、流産してしまう場合があるようです。
後者の場合、防ぎようがないと考える人も多いですが、受精前の母または父親の喫煙により卵子や精子の染色体や遺伝子に異常が起こすこともあるようです。
また、妊婦自身が喫煙をしない場合でも、その周囲の喫煙による原因もあるといわれています。
私も以前は喫煙をしていました、しかし妊娠を機に禁煙をし、喫煙による胎児への影響を調べ、夫にも禁煙をしてもらいました。
もちろん、妊娠をしていない男性が禁煙をするのは難しいと言うのはよく耳にします。
しかし、私たちが少し我慢をできるかできないか・・・それだけで1つの命に関わると言うことをしっかり話し、協力してもらいました。
自ら、もしくは受動的にでもタバコの煙を吸うことで、せっかく授かった命を悲劇に変えてしまうことになるかもしれません。
もしくは、将来子供を欲しいと考えている人は、早い段階での禁煙をおすすめします。
もちろん女性だけではなく、旦那様や婚約者、周囲にも言えることです。
世の中には不妊治療を続け、心から子供を欲しいと願っている人もいます。
大切な1つの命を無駄にしないよう、ぜひ1度考えてみてください。
早産リスク
妊娠中の女性が喫煙をした場合の、胎児への影響は早産、流産、低体重児の出産などがあります。
このような影響があると言うことを知りながら、なおも喫煙を続ける女性もいるようです。
子宮の中にいる胎児は妊娠中の女性の血液中の酸素や栄養素を吸収します。
ニコチンを吸収することで、血管が収縮し、胎児に送られるはずの血液中の酸素や栄養が不足するのです。
その結果低体重児の出産や早産につながるのです。
一般的に37週を過ぎれば、予定日より早くても正常出産になります。
胎児の体の機能も出来上がっているので、早産児ではありますが、問題はありません。
しかし37週以前であれば、未熟児として出産後は保育器で経過を見ることになります。
そうなると、通常は生まれてすぐに母乳を上げるのが良いとされていますが、
保育器から出せないため、母乳を直接あげることができません。
そうすると、哺乳瓶に慣れてしまい、退院後もなかなか母乳を直接飲まないなどの話をよく耳にします。
また、早産でも胎児の体の機能に問題がなければいいですが、なかには内蔵の機能が未熟だったり、
成長途中で生まれてしまうこともあります。
タバコを吸う妊婦の早産の確率は、吸わない妊婦に比べて約3倍です。
タバコを吸うことで、正常に生まれるはずだった赤ちゃんが、生まれてから大変な思いをしなければならないのです。
ぜひ、自分のためではなく、赤ちゃんのために禁煙をしてほしいです。
低体重児リスク
今は昔に比べ、低体重で生まれてくる赤ちゃんが多くなっています。
その1番の原因はタバコです。
妊婦自身による喫煙、もしくは周囲からの副流煙による影響が大きいと言えるでしょう。
低体重児とは胎内で発育が充分に進まず、2500g以下と小さく生まれてきてしまう赤ちゃんのことです。
お母さんが喫煙者の場合、非喫煙に比べて赤ちゃんが低体重で生まれてくる確率は2倍以上になります。
低体重なだけであればいいですが、各内蔵機能が未熟なまま生まれてきてしまう赤ちゃんもいます。
タバコを吸わなければ、正常の体で生まれたはずです。
しかし、生まれてからでは後悔をしても遅いのです。
体内機能になんの問題もない低体重児の場合でも、生まれてすぐの黄疸が出やすい、体力がなく母乳育児が大変など無事に生まれてからも問題が多いのです。
そのせいでお母さんも不安になったり、育児が大変になってしまったりします。
自分自身を苦しめてしまうことにもなるのです。
もちろん妊婦自身の喫煙以外にも周囲からの副流煙も影響が大きいとなれば、周囲の人にも気を使ってもらうことが大切です。
胎内の赤ちゃんはお母さんからの栄養が全てです。
お母さんには胎内にいる赤ちゃんのためにも、自分自身にも周囲にも厳しくなって欲しいものです。
中には「吸っていたけど大丈夫だった」と言う人がいるかもしれません。
しかし、誰しもが大丈夫ではないですし、データ上の数字には確実に現れています。
妊娠中、もしくは出産を考えている人はもう1度真剣に考えてみてください。
出生後の子どもの健康リスク
妊娠中の女性が喫煙をすると、流産や早産のリスクが高くなり、低体重児での出産になる可能性が高くなります。
では低体重児で生まれてきた場合の危険性ですが、正常な体重で生まれた赤ちゃんに比べ、様々な病気にかかりやすくなります。
また、乳児突然死症候群(SIDS)や新生児頭蓋内出血などになる危険性もあります。
それらは全てタバコに含まれる有害物質が胎内で赤ちゃんが吸収してしまっているからです。
せっかく生まれてきても、先天異常や先天奇形だったり、体になんらかの異常が起こってしまった場合、子供にどのように説明できますか。
もちろんタバコだけではなく、その他の有害物質全てが赤ちゃんに影響してきます。
また、タバコによる成長した子供の健康や知能、性格への影響は様々な研究結果があげられています。
例えば、お母さんやお父さん、または周囲の人の喫煙により知能指数が通常より低下します。
性格面で言えば感情のコントロールが出来ない子供だったり、突発的な暴力行為などのタバコとの関係が深いようです。
一生懸命子育てをして、躾をしても、一時の喫煙が原因で子供の成長を大きく左右してしまうのです。
とっても怖いことですよね。
また、今ままで話をしてきたのは妊娠中の喫煙についてですが、授乳中や育児中の喫煙も同様の影響があえいます。
授乳中はお母さんが吸収する栄養や有害物質も母乳となってダイレクトに赤ちゃんに届きます。
ですから、タバコに含まれるニコチンも母乳を通じて赤ちゃんに飲ませてしまっているのです。
そうすることで、赤ちゃんもニコチンを欲しがるようになり、夜泣きがひどくなったり嘔吐、下痢などの症状になるようです。
赤ちゃんを生んで育てる。
女性にとって大変なことではありますが、生まれたての赤ちゃんは選択できません。
自分で栄養を取ることもできません。
お母さんの選択が赤ちゃんの成長なのです。
これから妊娠を考えている女性にも、今子育てをしている女性にもぜひ考えていただきたいです。